女性殺害のトンネル
7日午後11時5分ごろ、川崎市宮前区梶ヶ谷のトンネルで、「若い男2人が壁に落書きをしている」と、通りかかった主婦(33)から110番通報があった。 トンネルでは昨年9月、帰宅途中のアルバイト黒沼由理さん(当時27歳)が殺害される事件があった。地元の市立野川中の生徒が「落書きが多く、暗いイメージのトンネルを明るくきれいにしたい」と先月、壁画を描いていた。
宮前署の調べによると、青色塗料のスプレーを使って、「神奈川天下無敵」「野川最強」などと生徒たちの壁画の上に約60メートルにわたって、なぐり書きされていた。
生徒たちの壁画は、170メートルのトンネルの両壁面に、群れをなすトビウオや悠々と泳ぐウミガメ、かわいいタコなど約4000匹の海の生き物をカラフルに描いた。全校生徒約800人が夏休みの先月1日~10日、制作に取り組んだ。
近所の住民からは「まるで水族館のようだ」「芸術作品だ」と喜ばれ、「みやまえ水族館」という愛称が付いていた。
野川中の佐藤剛教頭は「本当に驚いたし、残念。一部の生徒が(落書きされたと知り)トンネルに駆けつけたということも聞いた。生徒の気持ちを考えるとつらい。区などと協力して、早く修復したい」と話していた。
また、宮前区地域振興課の橋本伸雄課長は「地域の子供たちが一生懸命に取り組んだのに……。言語道断の行為だ。警察の捜査を待ち、学校側と相談して早く修復したい」と怒っている。
近くの会社員蛯名康則さん(59)は「毎日ここを車で通るのが楽しみだった。動き出すような素晴らしい絵だ。純粋な子供の気持ちを踏みにじった」と話していた。
(2007年9月9日 読売新聞)
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