アパ、レジオネラ菌マンシ
1月に耐震偽装が問題となったアパグループ(東京都港区)で、今度は温泉付き分譲マンションから国の基準の約8900倍ものレジオネラ菌が検出されたことが発覚した。抵抗力の弱い子供やお年寄りは命の危険もあるという怖い菌だけに、マンション住民は怒りと不安を訴えている。 「温泉のお湯を飲んでしまうことはよくありました。一体いつから菌が出てたんでしょうか。今考えると…怖いですね」
レジオネラ菌の大量繁殖が検出された東京都足立区の「アパガーデンコート綾瀬」に住む50代の主婦は、不安げな様子で心境を明かした。
マンションとして2005年に販売が始まり、全戸完売した。入居者の多くは高齢者で、温泉目当ての人も少なくない。昨年8月に入居した女性(32)は「4LDKで約4000万円。温泉にひかれて、この近辺では割高なほうだけど買いました」と語る。
耐震偽装に続く不祥事発覚に、「やっと落ち着いたと思った矢先に…。あの時も十分な説明がなかったけれど、管理会社からは今だに解決したという報告も受けてない」と憤る住民もいる。
地下700メートルからくみ上げた温泉は本物だが、住民は入浴料として毎月2000円を負担し、月2000リットルを超える使用に関しては100リットル当たり150円の使用量を別途徴収されている。使い放題のタダではない。
レジオネラ症に関しては、2002年7月に宮崎県日向市の温泉施設で死者7人、発症者300人あまりを出した事件が起きている。今回の大量繁殖の原因は特定されていないが、背景には法の不備もあるようだ。
調査にあたった足立区保健所は「このマンションのような営業施設以外の温泉施設には法律で定めた水質調査の義務はありません。実質、野放し状態です」と明かす。
「殺菌には少なくとも1.0PPMの塩素濃度が必要。これでは少なすぎる。ほとんど殺菌対策をしていなかったのではないか」。こう指摘するのは、斎藤厚琉球大名誉教授(臨床細菌学)。
殺菌処理が正常に行われているか確認するためには残留塩素を調べるが、足立保健所によると、当時の残留塩素は0.05PPMで基準値をはるかに下回る数値だった。
斎藤教授は「(菌が)8900倍というのは異常」と驚く。温泉は各戸に割り振られており、使用頻度は高い。「使用回数を重ねるごとに危険性は増す。ポンティアック熱や腹膜炎などもあるが、感染症で一番多いのは肺炎」。
レジオネラ肺炎は高熱、寒気、筋肉痛、吐き気、意識障害を主症状とし、「早期診断できれば死亡率は低いが、抵抗力の弱い老人や乳幼児は命にかかわる」という。
住人によると温泉は茶色く濁っていることが多かったという。管理会社はあくまでも泉質によるものというが、斎藤教授は「レジオネラ菌はそれぐらいの値で変色しないが、レジオネラ菌は緑黄菌や大腸菌など他の細菌の発生も伴うことが多い。その影響による変色の可能性もある」と警告する。アパグループは今回の件に関し、「衛生対策はしていた。定期的検査をした記録もある」と主張している。
気になる補償だが、入居者が管理会社と交わした温泉利用に関する契約書では、不慮の災害や事故について≪その損害について保証の責に任じない≫と記載している。同社関係者も「補償についてはできる限りの援助はしていきたい」としながらも、「法的責任がどれほどあるかが問題。法的に責任があると認定されれば、逃げません」と明言を避けている。
ZAKZAK 2007/10/24
どこまでもいいかげんな会社ですね。